母の人生において、≪立田(たてだ)の神社≫と≪桂浜≫が特別な場所であることは知っていました。立田の神社は近所の神社で、子供の時から何かあると一人で行って、気持ちを落ち着かせていた場所で、今でも時々、一人で電車に乗って出向いていきます。ただ、桂浜については、近所でもないのに何故だろう、とは漠然と思いつつも、特段掘り下げて聞くことはありませんでした。ある時、偶然に母から「学生時代に嫌なことがあるとバスで桂浜に行っていた。海や砂浜の砂を見ていると自分の悩みがちっぽけなものに感じて、すっきりした」ということを聞きました。母の学生時代の思い出を知っただけでなく、母がいつも明るくポジティブ思考である、そのルーツに触れた気がしました。
どんな人にも、その人をつくりあげた体験や環境があり、大事にしている思いがある。ただ、改めてそれを残すこともなく、家族すらそれを知ることもない。
「私のフォトブック」は、あなたらしい写真とともに、あなたの思いやメッセージを書き留めた、ご自身にとっても、ご家族にとっても大切な1冊です。